念仏者と性―和讃から考えるセクシャル・マイノリティと女人往生―(岩本智依 著)

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同朋運動ブックレット⑩
 性別とは、私たち一人ひとりが持つ個性である。今なお性別は「男性」と「女性」の二種類だという偏見があるが、実際にはさまざまな性を生きる人たちがいる。本書では多様な性を生きるということはどういうことか、また現代社会における性差別について、和讃を通して御同朋の教学の立場から考える。

《目次》

Ⅰ.セクシャル・マイノリティと御同朋の教学
  一、はじめに
  二、セクシャル・マイノリティと差別の現実
  (1)性差別とセクシャル・マイノリティ
  (2)宗教とセクシャル・マイノリティ

Ⅱ.性差別と御同朋の教学
  一、最高裁の夫婦同姓規定合憲判決と念仏者としての名のり
  二、東京都議会における「セクハラやじ」事件と新「差別事件糾明のための方途」

Ⅲ.御同朋の教学からみる女人往生
  一、和讃における親鸞聖人の女人往生観と三十五願について
  (1)和讃からみる女人往生
  (2)親鸞聖人の女人往生論
  二、能にみる中世の女人往生思想
  (1)能における女人往生
  (2)能の持つ仏教的性質
  (3)能における女人往生の根拠
  (4)天台本覚思想と女人往生
  三、女人垢穢思想と専修念仏
  (1)女人垢穢思想と女人往生
  (2)女人罪業観と専修念仏

刊行のことば