講座 同朋運動 第2巻

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発行 明石書店
 西本願寺において、部落差別からの解放をめざして取り組まれている同朋運動の理論、教学及び歴史を網羅し、同朋運動の現状と課題を明らかにする講座シリーズ。
 第2巻はⅡ部に分けられており、第Ⅰ部では同朋運動の歴史的な課題や教団における活動の経緯等、第Ⅱ部では新しい課題などを考察し、第1巻の総論編で示した多くの課題についてさらに詳しく解説する。


【目次】

―第Ⅰ部―

〈第1章 戦後西本願寺教団と差別〉

第1節 部落差別
 ―第1項 部落差別と西本願寺
 ―第2項 『真宗王国』差別事件の概要
 ―第3項 座談会発言の問題点
 ―第4項 教学における問題点と課題

第2節 性差別
 ―第1項 戦後の女性解放運動
 ―第2項 宗法における住職の規程
 ―第3項 葬儀における和讃
 ―第4項 教学にみる性差別
 ―第5項 宗法における坊守規程の改定
 ―第6項 男女共同参画を考える委員会の設置

第3節 ハンセン病差別
 ―第1項 戦前のハンセン病差別と教団
 ―第2項 戦後のハンセン病差別と教団

第4節 同朋運動と解放運動団体
 ―第1項 部落解放同盟
 ―第2項 全日本同和会
 ―第3項 全国部落解放運動連合会

第5節 差別問題にどう取り組むのか―「糾明のための方途」の意義
 ―第1項 真俗二諦構造に支配された教団の運動
 ―第2項 同朋運動の成果
 ―第3項 最近の差別事件の特徴
 ―第4項 教団の取り組み―『指針』
 ―第5項 『差別事件 糾明のための方途』
 ―第6項 差別の構造を知る感性

〈第2章 同朋会から基幹運動本部へ〉

第1節 同朋会活動
 ―第1項 設立
 ―第2項 活動
 ―第3項 差別事件の取り組み

第2節 同朋運動本部の活動
 ―第1項 設立
 ―第2項 活動
 ―第3項 差別事件の取り組み

第3節 基幹運動本部の活動
 ―第1項 設立
 ―第2項 活動
 ―第3項 差別事件の取り組み

第4節 同朋運動のブロック活動

第5節 同朋運動と門徒推進員

第6節 連続差別事件
 ―第1項 経過
 ―第2項 点検糾弾会

第7節 同朋運動と同宗連
 ―第1項 「同和問題」にとりくむ宗教教団連帯会議

〈第3章 同和教育振興会の活動〉

第1節 同和教育振興会の設立と同和教育センターの建設

第2節 同和教育振興会の活動と同朋センターと本願寺同朋センターの新設
 ―第1項 同和教育センター分室と本願寺同朋センターの新築
 ―第2項 ビジョン委員会・総合企画委員会・10年構想策定委員会
 ―第3項 同和教育センター除却と記念碑の建立
 ―第4項 本願寺同朋センターの新設

第3節 同和教育振興会の活動
 ―同和教育振興会の出版・啓発活動

―第Ⅱ部―

〈第1章 差別法名・過去帳調査の成果と課題〉

第1節 教団の差別法名―法名とは何か
 ―第1項 名前とアイデンティティ
 ―第2項 法名と戒名
 ―第3項 法名の変遷とは
 ―第4項 法名と「尼」について
 ―第5項 差別法・戒名
 ―第6項 差別墓石
 ―第7項 教団と差別法名

第2節 71年・83年・97年調査の成果と課題―法名の本来化から御同朋の教学へ
 ―第1項 71年調査から83年調査までの経緯と問題点
 ―第2項 83年調査と97年調査の相違点
 ―第3項 各教区の課題
 ―第4項 地域別・各寺院における課題
 ―第5項 過去帳閲覧禁止措置と公開性・共有性
 ―第6項 調査の成果としての「法名の本来化」と「御同朋の教学」

〈第2章 同朋運動と国家神道〉

第1節 ヤスクニ問題
 ―第1項 靖国神社法案の経緯
 ―第2項 本願寺教団の内なる靖国問題
 ―第3項 基幹運動とヤスクニ問題

第2節 同朋運動と靖国問題
 ―第1項 歴史
 ―第2項 靖国問題と基本的人権

第3節 教団の戦争責任

〈第3章 いのちの尊厳と差別〉

第1節 同朋運動と社会参加
 ―第1項 教団の社会参加
 ―第2項 「障害者基本法」の理念
 ―第3項 教団における差別の現実と今度の課題

第2節 同朋運動といのちの尊厳
 ―第1項 同朋運動と震災・原発問題
 ―第2項 同朋運動と自殺
 ―第3項 同朋運動とビハーラ活動―高齢者問題を中心として

第3節 死をめぐる医療と差別
 ―第1項 同朋運動といのちの問題
 ―第2項 PPKという欺瞞
 ―第3項 終末期医療をめぐる動き
 ―第4項 二人称の死と向かい合うこと
 ―第5項 死の実相を知ること

あとがき


【執筆者】

石﨑博敍/井上慶永/岩本智依/岩本朋樹/宇野哲哉/大菅真也/小川真理子/沖 和史/小滝信生/小武正教/梯 良彦/楠  眞/齊藤 真/佐々木恵雲/棚原正智/津村清信/仲尾萌恵/中島清志/藤本文隆/松浦 城/松嶌澄雄/松野尾慈音/山名一徳